山口県のインプラント治療ならAQUA石井歯科・宇部歯周再生

歯根膜（しこんまく）の有無

天然歯には、歯根の周りにごく薄い「歯根膜」という膜があります。噛んだときの衝撃を吸収する、いわばクッションの役割を果たしているもので、噛む力をコントロールするためのセンサーも併せ持っています。

一方、インプラントにはこの歯根膜がありません。噛んだときの衝撃が直接顎の骨に伝わるほか、噛む力をコントロールするための感度も天然歯と比べて低くなります。そのため、治療の際は噛み合わせに十分に配慮した調整が必要です。

血液供給の差

炎症が起きてしまったとき、血液の中にある白血球が防御して悪化を防ぐ役割を果たしています。天然歯が持つ歯根膜には血管が通っているため、歯根膜を含めた複数方向から血液が供給されます。

しかし、インプラントには歯根膜がないため、天然歯と比べて血液の供給ルートが制限されます。その結果、抵抗力が低くなり、インプラント周囲炎などの炎症が生じやすくなります。

歯肉の結合具合

天然歯の歯肉はセメント質と呼ばれる組織と結合し、細菌などが容易に侵入できない構造になっています。インプラントは天然歯のような構造ではないため、インプラントと歯肉の間に細菌が侵入しやすい状態といえます。

このように、インプラントには、天然歯と比べてデリケートな部分があります。そのため、正しいブラッシングをはじめとした日頃のケアで口内を清潔に保つほか、プロによる定期的なメンテナンスを受けることが大切です。

インプラント周囲炎

インプラントの結合部分にプラーク（歯垢）が溜まるなどの要因によって起きるのが、インプラントにおける歯周病の「インプラント周囲炎」です。周辺の組織が細菌感染することによって、歯茎やインプラントを支える骨が破壊されてしまうおそれがあります。インプラントがぐらついたり、抜け落ちたりする原因につながります。

インプラント周囲炎を避けるためには、日頃からしっかりとプラークコントロールを行うとともに、歯科医院へ定期的にメンテナンスに通うことが大切です。

喫煙

喫煙している場合、手術時の傷が治りにくくなるというリスクがあります。また、免疫力が低下し、歯周病を悪化させたり、インプラントが骨に定着しにくくなったりする可能性も考えられます。

歯ぎしり・噛み合わせの偏り

歯ぎしりや噛み合わせの偏りも、インプラントの寿命を縮める要因の一つです。インプラントに強い負荷がかかったり、負荷が1箇所に集中したりすることで、ひび割れや破損、緩みにつながるケースもあります。

歯ぎしりや歯を強く食いしばる癖がある方は、専用のマウスピースやナイトガードを使用することをおすすめします。健康保険の適用範囲内で、歯科医院で作成することが可能です。

また、歯科医院での定期的なメンテナンスで噛み合わせのチェックを受け、問題があるときはきちんと調整してもらうようにしましょう。